AIに上手く開発させる方法 - プロンプトだけの問題ではない

AIに上手く開発させる方法

プロンプトだけの問題ではない

AIコーディングツールを1年以上使って気づいたことがあります。

「プロンプトを上手く書かなければ」という話が多いですが、実はそれだけでは不十分です。プロンプト以前にプロジェクト構造がしっかりしている必要があります。

AIはコンテキストを基にコードを生成します。プロジェクトがめちゃくちゃだと、どんなに良いプロンプトを出してもめちゃくちゃなコードが出てきます。きれいなプロジェクトでは、適当に指示してもきれいなコードが出てきます。

実戦で学んだコツ

1. ファイルを小さく分ける

一つのファイルに500行も入れるとAIがコンテキストを見失います。ファイルを機能単位で小さく分けると、AIがそのファイルの目的を正確に把握して適切なコードを生成します。

2. ネーミングにこだわる

変数名、関数名が明確だとAIが意図を正確に把握します。dataよりuserProfileDataprocessよりcalculateMonthlyRevenueの方がずっと良い結果になります。

3. 段階的に指示する

「このアプリ全体を作って」より「まずDBスキーマを設計して」→「このスキーマベースでAPIを作って」→「このAPIのテストコードを書いて」と段階的に指示すると品質が格段に上がります。

4. 例を見せる

既存のコードがあれば「このファイルと同じパターンで作って」が最も効果的です。AIはパターンを真似するのが得意です。

5. エッジケースを明示する

「この関数がnullを返した場合のエラー処理をして」「入力値が負の数の場合も処理して」とエッジケースを直接言及すると、はるかに堅牢なコードが出てきます。

結局、開発スキルが重要

皮肉なことに、AIコーディングツールをうまく使うには開発をよく知っている必要があります。

AIが作ったコードが正しいか間違っているか判断するには、自分が知っていなければなりません。アーキテクチャ設計、コードレビュー、テスト作成の能力がAI時代にむしろより重要になりました。

「AIが全部やってくれるから開発を学ばなくていい」という話が出回っていますが、現実は正反対です。AIを正しく使うには開発スキルが基盤でなければなりません。開発者の怠惰について書いたことがありますが、AIがあるからといって学びを止めてはいけません。

AIはツールです。良い大工が良い道具を使えば傑作が生まれますが、初心者が良い道具を使っても傑作は生まれません。